通好み下北寄席第二回 古典落語に真っ向勝負 立川談幸ひとりっきり
世の中ちょっとした落語ブームだそうです。でも、そんな浮ついた風潮に背を向けておのれの信じる古典の道をまっしぐらに歩む数少ない噺家・立川談幸師匠の登場です。多士済々の立川流の中でもいぶし銀のような存在の師匠の名人芸にたっぷりはまれば、やっぱり落語は古典に限ると納得していただけるでしょう。
【詳細情報】
出演者 立川談幸
日 時

10月12日(金) 18時30分開場 19時開演

場 所 北沢タウンホール
入場料 未定(全席自由席)
申込み 北沢タウンホール事務室 tel 03-5478-8006 
館長後記

はっきり申し上げてこの夜タウンホールにいらしたお客様は幸せ者です。ずいぶん長い間落語を聴いてきた私でさえこれだけの出来の噺を聴けることはめったにありません。
「話術だけで2hoursたのしみました。素晴らしい芸ですね」
「談幸さんのはぎれの良い話しぶりに時間を忘れました」
「TVでしか見たことがない落語を初めて生で見て、やはり迫力が違うなと感じました」
当日お書きいただいたアンケートのうち、初めて落語をご覧になったお客様の声です。読みながらありがたくて胸が熱くなりました。本当に素敵なお客様ばかりです。

私が最初に惚れた噺家は先代の桂文楽です。本質はとても端正な芸なのですが、なんとも粋でセクシーで…学生の分際で師匠の会に通いつめたものです。文楽なき後は志ん朝。ご存じ古今亭志ん生のご子息なのですが、私には文楽の芸風はこの人が継いだとしか思えませんでした。では志ん生の芸風は誰かといえば、立川談志。
もちろん異論があることは承知しております。あくまで私にはそう思えるということです。で、いまでも談志師匠の”おっかけ”をしています。プラチナペーパーと化したチケットを取るためなら、たとえ火の中水の中という勢いです。

さて、主役の談幸師匠はこの談志師匠の唯一の内弟子だったお方です。それだけでも偉い! なんたって難しい師匠ですから…。
でも、この夜、談幸師匠の噺を聴きながら私が思い出していたのは志ん朝師匠でした。端正でいながら洒脱で粋な芸風は誰がなんと言っても談志よりは志ん朝、もう少し年がいけば文楽の域に…というのは言いすぎでしょうか?

「天狗裁き」と「井戸の茶碗」の2席+お楽しみということで師匠に「落語入門」的なお話をしていただきました。落語の歴史から現在の落語界の裏話、文楽、志ん生など伝説の落語家の出囃を実際に師匠の太鼓と鶴田弥生さんの三味線で聴けるという入門者にも通の方にも喜んでいただける企画だったと自負しています。
自慢ついでにお客様のアンケートから、
「談幸さんを選ぶなんて主催者の方は、落語がよくわかっている」
わ~い、ほめられた! って、これじゃあまるで与太郎ですが、ありがたくお言葉頂戴いたしておきます。
次回の『通好み!下北寄席』にご期待ください。